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『ユリイカ』9月号購入。はっぴいえんど特集。 松本隆×町田康の対談にビックリ。最近、町田康が、はっぴいえんどを絶賛したのだそうな。へぇ〜。その後になんと、細野晴臣×大里俊晴の対談でまたビックリ。20年前なら、はっぴいえんどにおしっこひっかけちゃ…
今日の朝刊に、種村季弘氏の死亡記事が掲載されていた。亡くなられたのは、8月29日とのことである。 ちょうど、旺文社文庫版の内田百輭『鶴』を読んでいて、種村さんが解説を書いているのだが、これが素晴らしい。 「何しろ他の人にはごくありきたりの日…
内田百輭『鶴』(旺文社文庫)を読んでいる。 『漱石先生臨終記』に、百輭が漱石から借財するために、滞在中の湯河原の旅館を目指すくだりがある。小田原から湯河原まで、軽便鉄道に乗って行く。 「小田原から小さな軽便鉄道に乗つたところが、満員で腰をか…
昼食後、書泉ブックタワーで腹ごなし。 3階で、『Vintage Radio Collection』(矢沢豊次郎 CQ出版) (ISBN:4-7898-1481-5) を見つけ、思わず読み耽る。 1940年代から50年代のコリンズを中心にした、軍用無線・アマチュア無線用の受信機を紹介した本なの…
国立のみちくさ書店で、戸板康二『わが交遊記』(三月書房)購入。 文庫の棚で見つけたが、普通の文庫ではないし、戸板康二はいつかは読もうと思っていたので、買ってみようか、と思いながら奥付のあたりをみたら、値段が書いていない。 あれ、ひょっとして…
川崎長太郎『抹香町・路傍』(講談社文芸文庫)を読み始めた。 デビュー作の『無題』から、すでに文章のすわりがよいのに驚いた。 色々小説を読んでいても、やっぱり私小説を読んでしまう。 今の時代、自分も含めてこうやってブログとか書いている人の中には…
近所の古本店で購入した、新潮名作選百年の文学を読んでいる。平成8年7月、新潮社100年記念の臨時増刊、というものだ。 新潮に掲載された小説が35編、その他、評論、コラム、対談など、内容は多岐にわたっていて、ランダムにあれこれ読んでいると面白い。 …
『CV』創刊準備号(太田出版)購入&読了。 昨日読んだ菊地成孔の著作に、『菊地成孔の選ぶ100冊』が出ていて、初出の『CV』、立ち読みしたけど結局買わなかったのを思い出したのだ。で、購入。 赤田祐一『WETについてボクの知っている2、3の事柄』を興味…
菊地成孔『歌舞伎町のミッドナイト・フットボール』(小学館)読了。 1995年頃から2000年頃まで、『QUICK JAPAN』が発売されるとすぐに購入して、ひたすら読み耽るという習慣があった。菊地さんの著作は、1冊目の『スペインの宇宙食』にしても、今回のにし…
庄野潤三『夕べの雲』(講談社文芸文庫)読了。 7月25日付朝日新聞書評欄の『自作再訪』に、『夕べの雲』が載っていた。 それまでにも、小沼丹の友人ということで、新潮日本文学全集の端本を買い、『プールサイド小景』を読んでいた。 そのときは、少し、…
そこから歩いて10分少しの古本屋(店名を見ていなかった)で、『小出楢重随筆集』(芳賀徹選、岩波文庫、\400)、内田百輭『新稿御馳走帖』(三笠書房、\1,600)購入。 小出楢重の随筆は、河盛好蔵『回想の本棚』(中公文庫)で薦められていたもの。なるほ…
三谷幸喜『きまずい二人』(角川文庫)読了。 夏のキャンペーンみたいなのでセレクトされている中の一冊。 脚本家の三谷氏と、13人の女優を中心とした様々な女性との対談集。 ふつうの対談集と違うところは、一瞬言葉に詰まる三谷とか、突然、会話が途切れ…
『文学2004』(講談社)を読み始める。文芸誌に前年発表された短編を集めたもの。去年は、藤野千夜『愛の手紙』にはまった。事務所に向かう電車の中で、車谷長吉『古墳の話』を読んだが、やっぱりすごいね。私小説って、大仁田厚のプロレスみたいな所があっ…
国立のみちくさ書店で、井伏鱒二『かきつばた・無心状』(新潮文庫)購入。¥200。 小沼丹が解説を書いているので、先回りして読んでしまう。本書所収の『おんなごころ』が、太宰治について書いていることから、小沼丹が、太宰の井伏鱒二に宛てた書簡を頂…
古本カモイの通販で『シナリオ家族ゲーム 付シナリオの・ようなもの』(本間洋平/原作 森田芳光/脚本、角川文庫)購入。\800。 『の・ようなもの』終盤の、志ん魚が、深夜〜早朝の堀切から浅草までを歩いていくシーンが印象に残っていて、シナリオを読んで…
コンビニで『週刊少年サンデー』連載の『モンキーターン』(河合克敏)を立ち読み。 先週、青島が波多野に告ってしまい、波多野も「俺も好きだ!」とかいってどーするよ!という、いよいよ来ましたか的な展開でしたが、今週は熱く燃え上がるかと思いきや、蒲…
朝日新聞の書評に小沼丹全集(未知谷)が出た。 うーん、やっぱり、欲しくなってしまうなあ。 小沼丹は、講談社文芸文庫の4冊を読んだ。『埴輪の馬』は、品切れだけれども、国立の増田書店に残っていたのを入手できた。やはり、『懐中時計』冒頭の『黒と白…
神田小川町の澤口書店で野呂邦暢『諫早菖蒲日記』(文春文庫)購入。¥210。 野呂邦暢は、山本善行『関西赤貧古本道』(新潮新書)で興味を持ち、『草のつるぎ・一滴の夏―野呂邦暢作品集』(講談社文芸文庫)を読んでみたのだけれど、何というか、文章が私に…
昨日、本郷三丁目の大学堂書店で、町田康『つるつるの壺』(講談社文庫)を購入。¥250。 町田康というと、私にとっては町田町蔵なのであって、町田康ときくと、ああ町蔵ね、という翻訳作業が今でも私の頭の中で行われている。 なんていう話も、JR、ああ国鉄…
内田百輭『無弦琴』(旺文社文庫)読了。赤瀬川原平・大平健『文学校』(岩波書店)を読み始める。 精神科医の大平氏が、赤瀬川さんと対談して、その文章の秘密に迫る、というもの。 赤瀬川さんの文章がどういう発想などから生み出されるか、ということに関…
文藝春秋7月号購入、田辺聖子・綿矢りさ対談を読む。 何だかんだ綿矢りさが出てると買ってしまうのね〜。 「蹴りたい背中」。はい、いい小説でした。でもそれだけで、普段立ち読みもしない文藝春秋を買ってしまうオヤジの行動は説明できないだろう。 はい、…
今、内田百輭の旺文社文庫のやつを、ずっと読んでいる。今読んでいるのは『無弦琴』で、ひたすら頭がかゆくなる話(掻痒記)とかがひどく面白い。 内田百輭は、ちくま文庫のを数冊買っていて、満足していたのだが、古本屋で、旺文社文庫版の百鬼園随筆正続(…
書店の同じ棚で、リチャード・ヘルの小説『GO NOW』(太田出版)を見つけ、購入。自己の体験をベースにしたジャンキー小説。リチャード・ヘルは、ニューヨーク・パンクの創始者の一人、「テレビジョン」のオリジナル・ベーシスト、その後、ハートブレイカー…
竹内結子ファン待望のエッセイ集『ニオイふぇちぃ』購入&読了。 日々の雑感を綴りながら、どことなくべらんめぇな口調になって話題が逸脱していく、という、独特な竹内文体を楽しむ。 しっかし、あのルックスで、出てくる話題が馬刺、焼き鳥、にんにくもん…
岡本かの子『老妓抄』(新潮文庫)読了。 岡本かの子には、『東京百話』(種村季弘編、ちくま文庫)所収の『鮨』を読んで、すっかりやられてしまったのだ。 その伏線として、菊地成孔『スペインの宇宙食』で、鮨とフェティシズムとの関連について示唆を得て…
内田百輭『冥途・旅順入城式』(旺文社文庫)を読了した。 初期の短編集2冊の文庫化。どちらもシュールな夢の文章化。冥途の方がシュール度が高い。読んでいて、ガロ系の漫画の世界だな、これは。と思った。蛭子能収なんかのマンガに通じる何かがあるのだ。…
この前の日曜日、国立のマンガ喫茶に行って、楳図かずおの「漂流教室」を読んできた。 「漂流教室」は、連載当時、何かのきっかけで1話分だけ読んだ記憶があった。地下への階段を下りていくと地下鉄が走っていて、駅名に「麹町」と書いてある。その当時、有…