文学2004 車谷長吉

『文学2004』(講談社)を読み始める。文芸誌に前年発表された短編を集めたもの。去年は、藤野千夜『愛の手紙』にはまった。事務所に向かう電車の中で、車谷長吉『古墳の話』を読んだが、やっぱりすごいね。私小説って、大仁田厚のプロレスみたいな所があって、つまり相手の技を受けるというよりも、自分から有刺鉄線に突っ込んでいって身を切り刻む姿勢というか。それでもって観客を自分のペースに引きずり込もうという。