このオルガンが好き!Illinois Jacquet(イリノイ・ジャケー)、Milt Buckner(ミルト・バックナー)

ゴー・パワー

ゴー・パワー

老舗の居酒屋で食する肉豆腐、もしくはもつ煮込みの汁を煮詰めたような音。
イリノイ・ジャケーのテナーサックスもそうだが、ミルト・バックナーのオルガンも、どうしてまあ、とあきれ返るくらいに泥臭い。
ライブ盤だが、観客の反応も、この雰囲気を増強している。
"Water Melon Man"をやっている。Herbie Hancockのにしてもそうだが、この曲はソウルフルではあるがこじゃれた演奏、というものが多いと思うが、ここではそういうイメージを鼻くそにして丸めて指で弾き飛ばすような演奏をしていて、観客が100%それに反応している。
ソウルジャズという範疇をはるかに超えた、本当にすばらしくも恐ろしいブラックミュージックの神髄、というアルバム。