岡田史子さん逝去

オデッセイ1966~2003―岡田史子作品集 (Episode1)

オデッセイ1966~2003―岡田史子作品集 (Episode1)

New England Teen Scene

New England Teen Scene

今朝の朝日新聞岡田史子さんの死亡記事が出ているのを読んで驚いた。
3日に死去、葬儀は8日に行われたとのこと。死因の記載はない。
岡田史子さんを知ったのは、QUICK JAPAN VOL.17(1997年12月30日発行)掲載の「ガラス玉」とインタビューを読んでだった。その後しばらくして上記の作品集が出て、まとめて作品を読むことが出来た。翌年にepisode2も出た。
ここに収められているのは、60年代後半、作者が10代の頃の作品だ。「サンルームの昼下がり」のラスト、壊れた首飾りの破片が室内に差し込んだ陽の光を受けてきらきらと光りながら落ちていく場面が、私の岡田史子への印象を決定付けていると言っていい。
私にとって、その印象は、ニューイングランドのガレージパンクと共通するものがある。時代一緒だし、ガレージパンクのシーンを担ったのは高校生が中心だから、年代も一緒だといえる。
ニューイングランドのガレージパンクは、ファズが炸裂するような激しさはなく、ふと感じた心のかげりのようなものが、ロックンロールの形を借りて定着されている、というものが多い。ギターの音とか、コーラスの雰囲気が、そういう感じなのだ。岡田史子を読んで連想したのが、"new england teen scene"所収の作品群なのだ。
岡田史子さん、上記インタビューにも体調が優れない旨の話はあるが、早すぎた死だと思う。御冥福をお祈りします。