コンボオルガン

「コンボオルガン」といっても、通じない人が大多数だと思う。
「オルガン」というと、たいていの人が思い出すのが、足踏みオルガンだろうか。
ただ、今の若い人は、足踏みオルガンなんて知らないかもしれない。
あとは、パイプオルガンとか。エレクトーンを連想する人もいるかもしれない。
ハモンドオルガンを思い出したら、結構、事情通である。
しかし、コンボオルガンは、そのどれとも異なるものだ。
もっとも、コンボオルガンの厳密な定義は私も知らない。私なりの理解でコンボオルガンについて説明すると、こうなる。
まず、コンボオルガンは、電気オルガンである。
この点で、足踏みオルガンとか、パイプオルガンとは異なることになる。
そして、コンボオルガンは、電子部品を用いた発信器で音を出している。ここが、ハモンドオルガンとは異なるところだ。
ハモンドオルガンは、トーンホイールという金属製の歯車を回し、歯車のピッチをピックアップで電気信号にしている。
コンボオルガンは、純粋に電子的に音を出している。
それから、コンボオルガンは、持ち運びが可能である。ケースと一体になっていて、演奏するときは本体に脚を付けるものが多い。
ここが、エレクトーンとか、ハモンドオルガンとは異なる。エレクトーンをイメージしてもらえば分かるが、ハモンドオルガンも、足で踏むベースの鍵盤と一体になった、大型のものである。
これが一応の理解であるが、ハモンドオルガンの音を電子的に再現したものをコンボオルガンと呼んでいたり、コンボオルガンの範疇に入りそうなオルガンでも、足の鍵盤とセットになっているものもあるので、ややこしい。
コンボオルガンのメーカーとしては、日本ではエーストーン、ヤマハ、テスコなどであり、海外ではイギリスのVOXが有名だ。
大体、60年代の後半から作られて、70年代初頭まで盛んに使われた。
日本では、当時はやったグループサウンズがよく使っていたらしい。
海外では、ドアーズが使っていたのがVOXのオルガンだったそうだ。
combo organ heaven
http://www.combo-organ.com/
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