このオルガンが好き! NOISE 天皇 工藤冬里

天皇

天皇

中学の時に買った、のだと思う。工藤冬里の歪んだオルガンに漂うような歌(大村礼子、現:工藤礼子)がのる。
オルガン含有比率としては今まで書いてきた中で断トツである。
工藤冬里のバンド、Maher Shalal Hash Bazとはぜんぜん違う音。
それにしても、中学生のころは、アバンギャルドな音をずいぶん聴いていた。
1980年の年末に「愛欲人民十時劇場」を買った。そこで、灰野敬二、白石民夫、山崎春美工藤冬里などなどに触れた。
灰野敬二のLP「わたしだけ?」は、当初1981年の初頭に出るとの予告が出ており、いつ出るかいつ出るかと期待していたが、半年以上待たされたのではなかったか?
そういうLPを自宅の居間のステレオ(自室にステレオを持ってきたのは大学に入ってからだった)で聴いていたほか、自分でもラジカセを細工してハウリングの音をえんえん出す、ギターアンプの入力とヘッドホンジャックを直結して、リバーブをきかせてノイズをえんえん出す、ちゃぶ台の脚にエキスパンダーを斜めにはり、イヤホンをピックアップ代わりにして自作の打楽器ににしてがんがん叩く、などなど、中学生の小遣いの範囲をフルに活用してなんやかんや音を出していた。
親は心配していたのではなかったか。
それは知らないのだが、まあそういう中学生時代でした。
このLPもそういう中で買ったものである。いわゆるアバンギャルドな音、というものではないので、買った当時は拍子抜けした。
でも何というか、これは歌の力かな?頭に残る音なのだ。
今でも、例えばマヘルとかの良さを理解しているとは思えない私ではあるが、このLPの音は頭に残っている。

http://d.hatena.ne.jp/canoa/20051009
たまたまマヘルに遭遇した人によるライブレポ。
面白い。いきなり聴いたらこう思うだろうなあ。